ポスト「京」重点課題 (7) サブ課題G 第5回「共通基盤シミュレーション手法」連続研究会「低次元量子相のスペクトロスコピー ~計算と実験の協奏~」
【開催趣旨】
計算物質科学の対象は光・電子デバイス材料、磁石材料、構造材料、機能性化学品等、 多岐に亘り、これらの物質のシミュレーションにはそれぞれに特化した手法が開発されています。しかし一方で物質・材料シミュレーションでは対象とする物質・材料や現象が異なっていても用いる計算手法や背後にある考え方、さらにはアプリケーション自体も多くが共通しており、これらの手法を課題毎に個別に開発するのではなく共通する部分を見極め、基盤的シミュレーション手法・アプリケーションとして開発することにより、課題間の連携が大いに促進することが期待されます。この様な認識の下で、計算物質科学コミュニティにおいて計算手法、共通基盤アプリケーション、基盤的並列数値計算アルゴリズム、さらに実験との連携課題等に関して恒常的に議論する場を提供するために、本連続研究会は企画されました。 各会の研究会では共通する手法やアプリケーションに関する特定の話題にフォーカスし、深く議論する機会を提供します。 第5回研究会では、サブ課題7gの一つのミッションである大型実験施設との連携を念頭に、低次元量子相のスペクトロスコピーに関する計算と実験研究の交流を促進すための議論を行います。
【開催概要】
日 時: 平成29年2月23日(木)午後1時~6時
場 所: 東京理科大学葛飾キャンパス 講義棟6階608教室
参加費: 無料
*事前参加登録は不要です。当日会場にお越し下さい.。
【プログラム】
13:00-13:05 | はじめに | 遠山 貴巳(東京理科大学) |
<新二次元構造と電子・スピン励起> | ||
13:05-13:30 | 「シリセンの実験的合成と構造・電子状態評価」 | 高村(山田) 由起子(北陸先端大学) |
13:30-13:55 | 「内殻電子の絶対束縛エネルギーの第一原理計算手法開発とシリセンへの応用」 | 尾崎 泰助 (東京大学物性研究所) |
13:55-14:20 | 「全反射高速陽電子回折によるシリセン・ゲルマネンの構造決定」 | 深谷 有喜 (日本原子力研究開発機構) |
14:20-14:40 | 休憩 | |
<銅酸化物高温超伝導体の共鳴非弾性X線散乱> | ||
14:40-15:05 | 「銅酸化物の共鳴非弾性X線散乱の実験的研究」 | 石井 賢司 (量子科学技術研究開発機構) |
15:05-15:20 | 「銅酸化物の共鳴非弾性X線散乱の理論的研究」 | 筒井 健二 (量子科学技術研究開発機構) |
<鉄系超伝導体のスピン励起> | ||
15:20-15:45 | 「中性子散乱による鉄系超伝導体の研究」 | 李 哲虎 (産業技術総合研究所) |
15:45-16:00 | 「鉄系超伝導体母物質におけるスピン・電荷励起スペクトルの計算」 | 兼下 英司 (仙台高等専門学校) |
16:00-16:20 | 休憩 | |
<量子スピン系の励起ダイナミクス> | ||
16:20-16:45 | 「スピン分子 ーフラストレート系における特異な励起とその物性ー」 | 富安 啓輔 (東北大学) |
16:45-17:00 | 「ダイヤモンド型量子スピン鎖A3Cu3AlO2(SO4)4 (A=K,Rb,Cs) の磁気解析」 | 森田 克洋 (東京理科大学) |
<強相関系のスペクトル計算> | ||
17:00-17:25 | 「量子スピン液体近傍における熱励起とスピン励起」 | 山地 洋平 (東京大学) |
17:25-17:40 | 「クラスタ摂動論による異方的三角格子ハバード模型の一粒子励起スペクトル計算」 | 関 和弘 (理化学研究所) |
17:40-17:55 | 「Numerical Study of Excitation Dynamics of S=1/2 Square Lattice Antiferromagnetic Heisenberg Models」 | 正木 晶子 (理化学研究所) |
【お問い合わせ】
東京理科大学理学部 遠山貴巳 tohyama[-at-]rs.tus.ac.jp/([-at-]は@にしてください。)