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「光の周期よりも短い時間で電子の運動を操作することに成功」

作者: shimoshikiryo 最終変更 2016年12月20日 18時45分
国立大学法人筑波大学計算科学研究センター矢花一浩教授と佐藤駿丞学振特別研究員は、チューリッヒ工科大学の超高速レーザー物理グループ、及び東京大学大学院工学系研究科附属光量子科学研究センターの篠原康研究員との共同研究により、パルス光を誘電体に照射するとき、光の周期よりも短い時間で誘電体の光学的性質が変化することを示しました。

 

矢花一浩教授らは本研究において、スーパーコンピュータ「京」を用いた大規模計算機シミュレーションにより、光学的性質の超高速変化が、
電子のエネルギーバンド内の運動に起因することを明らかにしました。この成果は、光と物質の相互作用に関する基礎的知見を与えるもので、
将来実現が期待される光波を用いた新奇なエレクトロニクス技術に向けた重要な貢献です。

【掲載論文】
題名:
Attosecond dynamical Franz-Keldysh effect in polycrystalline diamond (多結晶ダイアモンドにおけるアト秒動的フランツ‐ケルディッシュ効果)
著者:
M. Lucchini, S. A. Sato(佐藤駿丞), A. Ludwig, J. Herrmann, M. Volkov, L. Kasmi, Y. Shinohara, K. Yabana(矢花一浩), L. Gallmann, U. Keller

 

・本研究成果はScience誌に掲載されました。(http://science.sciencemag.org/content/353/6302/916

・詳細につきましては、[筑波大学のプレスリリース] /[筑波大学計算科学研究センターのプレスリリース] をご覧ください。

 

* 本論文の結果の一部は、理化学研究所のスーパーコンピュータ「京」を利用して得られたものです(課 題番号:hp150101)。
また、本研究は文部科学省ポスト「京」重点課題7「次世代の産業を支える新機 能デバイス・高性能材料の創成」の一環として実施したものです。

【問合わせ先】
〒305-8572 茨城県つくば市天王台1-1-1
筑波大学 計算科学研究センター 矢花 一浩(やばな かずひろ) 教授

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